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    原発問題 -The Truth is Out There-

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    問われる日本のエネルギー将来像(2)The Wall Street Journal 

    問われる日本のエネルギー将来像(2)

    野尻哲也のアントレプレナー・アイ
    2011年 4月 16日 16:18 JST  The Wall Street Journal

     自然エネルギーの先進国であるスウェーデン。その知人が私にこんな話をしてくれた。

     「スウェーデンは国を挙げて自然エネルギーに取り組んでいるが、その設備や技術の多くが日本のものだ。だから私たちスウェーデン人は、日本はきっと物凄い自然エネルギー先進国だろうと思っていた。ところが実際に訪日してみると、その素晴らしい設備や技術はほとんど使われていない。モッタイナイネ」

    自然エネルギーで経済構造を変える

     実際、日本は自然エネルギー分野において多くの先端的な技術を有している。例えばアイスランドの地熱発電は世界的に有名であるが、そのタービンは日本製である。自然エネルギーに関しては、日本はその技術も資源(太陽や風)も自給自足し、更には輸出することまで出来るのだ。

     今後、自然エネルギーが世界規模での成長産業となる可能性は極めて高い。太陽光などの分散型発電は十分な送電網を持たない地域でも導入できるため、プラント型発電に比べ市場のすそ野も広い。先進国・新興国含めてエネルギー需要が高まる一方で、自然エネルギーの供給が飽和しているマーケットなどどこにも存在しない。このような市場環境の中で、日本が国を挙げて純国産の自然エネルギーに取り組むことは大きな意義がある。つまり、巨大な成長市場に競争力を持って参入し、同時に自国経済や雇用を大いに活性化しうるのだ。エネルギー自給率も向上するため、エネルギーセキュリティ上のメリットを得られることになる。しかし現実には皮肉にも、世界的な競争力を持つ日本の技術が国内ですら十分に活かされていないという事態に陥っている。

     こんな例がある。スペインでは以前、多額の国家予算を組んで太陽光発電を強力に後押ししていた。しかしながら短期間のうちに、太陽光への予算は縮小されることになった。太陽光の発電効果が無い、ということではない。スペインは太陽電池を輸入に依存していたため、太陽光のために支出された国家予算は自国の景気や雇用に貢献せず、単に国外に流出するだけだったからだ。その後、スペインは風力発電に大きくシフトし、電力の自給率を高めるだけでなく、ガメサ・エオリカなど複数の国際的な風力発電企業を輩出することに成功した。つまり自然エネルギーをきっかけとして、経済構造そのものを変革したのだ。

     そして少なくとも現時点では、日本は自然エネルギーの技術面においてアドバンテージを有している。しかしこのままこれらを活かすことができなければ、間もなく他国に追い抜かれ、手遅れになることだろう。そうなってしまう前に、今回の原発事故を日本のエネルギー経済にとっての大きな転機として考えるべきではないだろうか。

    「不便・不経済」としない省エネ

     日本のエネルギーの未来については、その供給面だけではなく、どのように消費するべきかという問いも重要だ。計画停電において、全体の3割くらいの節電(総電力に対して原子力が占める割合)なら何とかできそうだ、と感じた方もいらっしゃると思う。まさにその通り!ではあるが、残念ながら今回は多くの火力発電も停止したため、電力不足が危ぶまれることになった。

     節電や省エネが大きな力となることは間違いない。しかしここで気をつけたいのは、無駄なエネルギー消費を省くことが必須である一方で、「無理や我慢のある省エネは、なかなか続かない」ということだ。ちなみにスウェーデンの環境政策のコンセプトは、「経済性・利便性・持続可能性」の全てを同時に実現させることにある。

     例えば、お尻を優しく温めてくれる温水洗浄便座。あるメーカーの最新商品の消費電力は年間120kWh、10年ほど前の製品だとその3倍近くになる。日本の温水洗浄便座の普及率は71.6%であるが、普及台数は100世帯につき96.7台となるため、家庭用だけで5000万台近くも存在する。ちなみに原子炉の年間発電量は60~70億kWhなので、原子炉2基弱はほぼ家庭の便座を温めるためだけというシュールな状態になっている。温水洗浄便座は日本が世界に誇る素晴らしい製品なので、だからといって短兵急に無くせとは言わないものの、やはり考え直すべき点もあるのではないか。少なくともこのように節電意識が低下して、電気を湯水のように利用した結果、電気が足りないから原子力や火力(化石燃料)をもっとたくさん使おうというのは本末転倒のように思う。

     その他方で生活や経済活動に無くてはならない電気については、身を削るような無理な節電を行うべきではない。節電は大切だが、そのために利便性や健康を損なったり、景気が悪化したりすることは避ける必要がある。従ってこれらについては、世界最先端を誇る日本の省エネ技術を上手く活用し、その性能を落とすことなく節電できるようにしたい。

     代表的なものとしては屋内照明で、1世帯あたり1個の白熱電球を電球型蛍光灯やLED電球に変えるだけで、東京電力管轄内において約100万kWの節電となる(なお1世帯平均5個利用している)。また、古い冷蔵庫をいまだに使っている方は要注意だ。最新の冷蔵庫の消費電力は、10年前の製品の2分の1、15年前の製品の4分の1にまで低下している。これらによって多くの電力を節約できるが、生活や経済に支障をきたすことはない。要するに気持ちよく経済的に省エネを持続するためには、消費する電力の大きさと必要性を考慮して、戦略的に節電することが望ましい。

    ビークカットはオフィスや店舗が率先すべき

     省エネでは電気消費の総量を削減する発想になりがちであるが、それだけはなく電力消費のピークカット(もしくはピークシフト)も大きな効果をもたらす。

     通常、電力会社は電力の「最大需要時(ピーク)」を満たせるように発電所を建設する。そのため電力需要のピークとオフピーク時の差があまりに大きいと、オフピーク時には発電所の稼働率が急低下し、全体としては効率の悪い発電所運営を行うことになってしまう。つまり電力需要の時間・季節が平準化すれば、仮に電力需要の総量が変わらなくても、発電所の数を減らせるのである。

     日本の電力需要のピークは、概ね「夏場の14時~15時」あたりとなっている。仮にこのまま東京電力の供給不足が続くとなると、ピークカットのための計画停電が必要となり、関東圏の人々は実に憂鬱な夏を迎えることになる。ところでこの電力ピークは主に誰が生み出しているのだろうか。

     エネルギー白書2010から部門ごとの電力消費を算出すると、製造業を中心とした産業部門が電気需要全体の33%、サービス業やオフィスなどの業務部門が35.8%、家庭部門は28.7%、旅客運輸1.8%と推測される。そのうち家庭部門の電力ピークは「朝7時と夜18時~21時」であり、逆に14時の電力消費は少ない傾向にあるとされる。これは朝食・夕食という炊事時間帯が家庭の電力ピークと一致し、また昼間は不在が多いということで説明がつく。これに電気需要全体における家庭部門のシェアを勘案すると、ピーク時の家庭の電力消費は相対的に小さいものと推測される。よってピークカットにおいては家庭以外、すなわち産業・業務部門の節電努力こそが鍵を握ると考えられる。

    「ホリスティック・アプローチ」―エネルギーの課題に統合的に取り組む

     こういった電気の使い方に加えて、私たちの住む建物やインフラを見直すことでも不便なく省エネを実現することが可能だ。特に家庭やオフィスの電力消費において大きな比率を占める冷暖房に関しては、大きな節電効果を見込むことができる。

     例えば建造物を高気密・高断熱とすれば、冷暖房の空調効率が格段に向上する。とりわけ開口部(窓)は熱や冷気を逃しやすいが、筆者の知るところでは開口部を壁面積の15%以下に抑えることで高い気密性を保つことができる。また窓のサッシュによく用いられるアルミは熱伝導性が非常に高く、室内温度の保持に適さない。従ってサッシュを木製にし、更にガラスをペアガラスとすれば、開口部の断熱性は飛躍的に高まる。スウェーデンにはこの仕組みで、マイナス20度の真冬でも「人の体温と調理時の熱」だけで部屋を暖められる家がある。

     このようにしてエネルギー供給と消費の方法、そのベースとなる建造物や社会インフラ、更には教育までをも含むあらゆる全てを投じてエネルギー対策に取り組むことを「ホリスティック(全体的)・アプローチ」と呼ぶ。何かひとつの方法で、電力や省エネの諸問題をクリアすることなどあり得ない。小さなしずくが無数に落ちてやがて大河を生むように、1つの目標に向かって多様な取り組みを計画的に行うことが今、求められている。


    野尻哲也(のじり・てつや)


     経営コンサルティング会社で、大手商社、レジャー、流通、通信、官公庁などへのマーケティング戦略策定および新規事業開発プロジェクトに参画。その後、 高級家具・デザイン会社に転出しプロダクトマネージャーおよびウェブ事業開発を担当する。2004年に株式会社UNBINDを設立。ウェブ事業のプロ デュースのほか、ITベンチャーやマスメディア、プロ野球球団、ダンスカンパニーなどへの経営コンサルティングとハンズオンマネジメントを展開し、現在に 至る。新著に「成熟期のウェブ戦略 -新たなる成長と競争のルール」(http://amzn.to/nojiri01、日本経済新聞出版社)がある。

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