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    原発問題 -The Truth is Out There-

      : 

    東電福島原発事故の真実 放射能汚染の真実 食物汚染の真実 正しい情報を求めて

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    全国1000ヵ所の放射能測定 後編 

    スーパーホットスポットを次々発見
    放射能汚染に新事実、この数値を見よ!
    2011年07月14日(木) 週刊現代

    高濃度汚染地帯 流山・柏・松戸をさらに細かく調査
    ●意外な数値が!東京・文京区、目黒区、足立区の詳細
    ●観光地の厳しい数値 日光・ロマンチック街道、那須、軽井沢、世界遺産・平泉
    ●汚染隠しの疑惑ほか

    「私の街は大丈夫でしょうか?」―本誌が独自調査を始めて以来、読者からの問い合わせが殺到している。思わぬ場所に潜むホットスポット。正確な情報を持つ以外に、私たちが対抗する術はない。

    柏の葉公園の滑り台下

     岩手県平泉町---。

     6月25日に世界文化遺産の登録が決まったばかりの同町には、観光客がいま大挙押し寄せている。

     JR平泉駅を降りると、いたるところに「祝平泉世界遺産登録決定」の幟が見える。世界の観光名所に名を連ねたことで、地元は喜びに沸いている。

     しかし、地元民も観光客も知らない事実がある。

     平泉駅前ロータリーの街路樹の下で、本誌記者はガイガーカウンター(線量計)のスイッチを入れた。

     0.47、0.54、0.65・・・。

     約30秒ごとに更新される値は、いずれも0・4マイクロシーベルト/時(以下、単位はすべて同じ)を超えている。画面の背景が黄色く変わり、「HIGH」の文字が危険を知らせる。

     同町でもっとも有名な観光地は、言わずとしれた中尊寺金色堂だ。奥州藤原氏ゆかりの寺は国宝にも指定されている。記者が訪れた夕方5時は拝観終了の時刻にもかかわらず、たくさんの参拝客が駆け足で入っていく。

     金色堂前の植え込みを計測した。

     0.88---。

     住宅地なら、避難を考えたほうがよいレベルの線量だ。他の場所も高い。

    ・参道入り口  0.75
    ・釈迦堂前  0.45
    ・阿弥陀堂前  0.36
    ・能楽殿前  0.64
    ・本堂前  0.57
    ・参道駐車場  0.77

     ここまで調べれば、もう結論は出ている。

     新世界遺産・平泉は、放射能に汚染されているのである。

    この事実を駅前の商店主に知らせると、心底驚いた顔をした。

    「ウソでしょう。だってここは福島(第一原発)から150km以上離れてるんだよ。ここより近い山形や米沢、仙台市内だって線量は高くないのに、平泉が高いなんてありえない」

     本誌とて、せっかくの世界遺産ブームに水を差すために来たわけではない。だが、世界に知られる観光地になったからこそ、汚染されている事実に目をつぶることもまた、できない。

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     表を参照してほしいが、近くの栗駒山いわかがみ平で2.17、奥州市で1.35という驚くべき値が出ているからなおさらだ。

     本誌はこれまで2週にわたり、全国の放射線量を独自に計測してその数値を公開してきた。調査したスポットは1000ヵ所以上にのぼる。読者からは、

    「私の住んでいる街も測ってほしい」

     と訴える電話が殺到し、人々の放射能への関心、いや恐怖がいかに強いかを改めて認識した。

     これまでの取材や識者の見解を踏まえて、放射線量は0・19がひとつの安全基準で、それ以上なら要注意、0.60を超えたら避難も検討したほうがよい、と本誌は提言している。

     前号では全国500ヵ所の実測データを掲載し、0.19はもちろん、0.60を超えるホットスポットを広いエリアで観測したことを報じた。

     実は全国には、まだまだ知られざるホットスポットがある。平泉のように、これまで報じられたこともないのに0.8を超えるような「スーパーホットスポット」も存在する。今号はそうした超高線量地点を中心に、引き続き独自調査の結果を報告していく。

     編集部にかかってくる電話でもっとも多いのが、柏市、流山市など千葉の高濃度汚染地帯に住む人々からの不安の声だ。東葛地区と呼ばれるこのエリアは、調査中に住民から声をかけられることが多い。

     今回の調査でも、柏市の新たなスーパーホットスポットが次々に見つかった。

     つくばエクスプレスの柏の葉キャンパス駅。東京大学や千葉大学のキャンパスが近い、新興住宅地兼文教地区だ。

     駅前ロータリーのアスファルト地上1mが0.51。地表面が0.75。十分に高いが、線量計が激しくアラーム音を発したのは、近くの側溝を計測した時だ。

     1.09、1.32と数値が上がっていき、最高で1.68、10回計測した平均値も1.47と、軽々と1を超えてしまった。画面には真っ赤な「DANGEROUS(危険)」の文字が躍る。

     駅には複合商業施設「ららぽーと柏の葉」が隣接しているが、そこで会った30代の主婦はこう話した。

    「週刊現代に限らずいろんな雑誌で柏がホットスポットと書いてある。文教地区で公園もあり、子育てに最高の環境だと思ってマンションを購入したのに・・・。ここまで悪い意味で有名になったのだから、行政にしっかり対応してほしい」

     柏の葉公園の滑り台下から1.30、トイレ脇でも1.25と、あちこちに危険な場所が潜んでいる。「柏の子どもたちを放射能汚染から守る会」を始めとする住民が1万の署名を集め、6月28日には秋山浩保市長に早期対策を求める要望書を手渡した。これほど住民の不安が募っても、柏市はまだ動かない。

    東葛に「放射能の足跡」

     これまで流山市総合運動公園や流山おおたかの森駅前がホットスポットになっていることを報じたが、同市内をさらに調べる。

    ・南流山駅前 0.53
    ・江戸川土手草地 0.54
    ・流山高校前 0.65

     今回はスーパースポットは見つからなかったが、やはり市内全域が高い。南隣の松戸市もそうだ。

    ・新松戸駅前 0.56
    ・流通経済大学新松戸キャンパス前側溝 0.68

     では、柏、流山、松戸の周辺は、どこまで汚染が拡がっているのか。隣接する各市の線量はこうだった。

    ・鎌ヶ谷市鎌ヶ谷駅東口ロータリー 0.38
    ・船橋市中山競馬場南門前 0.38
    ・我孫子市我孫子警察署駐車場付近 0.39

     普通より高いが、ホットスポットと呼ぶほどの値ではない。だが、柏市の北側に接する茨城県守谷市に入ると、線量計がまた音を立て始めた。

    ・守谷市立沢公園滑り台下 0.50
    ・守谷市浄化センター近くの側溝 1.11

     枯れ葉で埋もれ水が流れない溝だったとはいえ、1を超えた。守谷市の汚染度は東葛の高濃度地帯と同レベルだと言える。

     前号でも書いたが、これらのホットスポットから北に進むと、徐々に線量は下がっていく。福島第一原発から放射能が流れてきたとしたら、なぜこうした逆転現象が起きるのか?

     その疑問を科学的に解明した人物がいる。群馬大学の早川由紀夫教授、専門は火山学だ。火山灰の拡散メカニズムをもとに、福島第一原発から出た放射性物質の動きを研究している。左に掲げたのが、早川教授が作成した「放射能拡散マップ」だ。元になっているデータは国や各自治体が発表した線量である。

     よく見てほしい。千葉の東葛地域を汚染したのは北からではなく、太平洋越えのルートだった。早川教授が解説する。

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    放射能は大きく分けて四つのルートで拡がった。一つめは3月12日に北に流れて平泉まで到達したもの、二つめは南に流れて首都圏、栃木、群馬に行ったもの、三つめが北西方向を襲った最大の汚染、四つめが海越えで千葉と東京に流れたルート

    「このルートが発生したのは3月21日午前。福島から海沿いに水戸方面に南下し、柏や流山にホットスポットをつくった」

     だが、まだ疑問がある。途中の水戸市や鉾田市よりなぜ東葛が高いのか。早川教授が続ける。

    「原因は雨です。3月21日、北から放射性物質を運んできた風と、南からの湿った風がここでぶつかって、放射能を含む雨を降らせたんです。その翌日に採取された東京都の水道水(松戸市に隣接する葛飾区の金町浄水場)から放射性物質が多く検出されたことも、これで説明がつく」

     図にはいくつかの矢印が記されている。矢印の方向に進む、ナメクジの足跡のようなこの帯こそが、東日本にホットスポットを作った「放射能の足跡」なのだという。早川教授がそれぞれに説明を加える。

    「データを分析すると、福島第一原発からの放射性物質の大量放出は、大きく4回あったとわかりました。

     最初が3月12日の夜。南相馬から太平洋を北上して時計と反対回りに女川を経由し一関市に向かった。平泉を汚染したのはこのルートです。

     2回目が3月15日の午前中。いわき市→水戸市と南下し、そこから3方向に分かれている。宇都宮方向に向かったもの、群馬方向に向かったもの、首都圏に南下したもの。軽井沢周辺を汚染したのはこの時の群馬ルートです」

     そして最悪の放出が起きたのが、3号機の建屋が爆発した翌日の、3月15日夕方からだった。

    「原発から北西方面に進み飯舘村などを徹底的に汚染し、そこから時計と反対回りで福島、二本松、郡山、那須、最終的には日光まで流れていきました」

     このルートが、現在SPEEDIなどで公開されているもので、多くの国民はこのルートしかないと思っている。

     実際はそうではなく、これが3回目。4回目の大放出が、前述した3月21日の、海越えで東葛を汚染したルートだった。

     恐ろしいのは「原発からいつ放射性物質が大量発生したか、誰もわかっていなかった」という事実だ。

    「多くの人は爆発が直接の原因で放射能が拡がったと思っているが、それは違います。イメージで言うと、爆発などで施設のどこかに穴などの不具合が生じ、ある時シューッと漏れ出す、という感じだと思う。

     その証拠に、最悪の放出が始まった3月15日の夕方には、爆発的事象は起きていないのです」

     これが何を意味するか。今後、爆発がなくても再び大量放出される危険性は十分にあるということだ。表面的に原発が落ち着いたからといって、けっして安心できないのである。

     早川氏の地図は行政のデータを元にしているが、本誌はその裏付けを独自調査によって行った。

     まず日光。長野の小諸までをつなぐ日本ロマンチック街道沿いに調べる。

    ・日光市運動公園水飲み場付近 0.56
    ・日光市丸山公園滑り台下の芝生 1.12

     いきなり1を超えるスーパースポットに出くわす。日光の顔、東照宮正門は高台にあるからか、0.36と数値が下がったが、1以上がまだまだ続く。

    ・那須野が原公園正面駐車場 1.38
    ・那須塩原市立関谷小学校正門前 1.57
    ・那須塩原市立金沢小学校正門前 1.25

     とても小学生が通える汚染度ではない。

     ちなみに那須塩原は山裾が異常に高く、平地がそれに続くが、山の中に入ると線量は少し下がる。隣接する那須町の山中に皇室の那須御用邸があるが、その周辺は0・57と、高い水準ではあるが避難レベルにはいたらなかった。

    都内はホットスポットだらけ

     これまで知られていなかった3月15日午前の群馬ルートも調べた。気になるのはやはり避暑地・軽井沢の線量だ。

    ・JR軽井沢駅前 0.36
    ・南軽井沢交差点付近 0.34
    ・軽井沢中学校正門前 0.38

     やや高いが同じく避難レベルではない。マップを見ると汚染ベルトはそこから北上、川場方面へと時計回りに伸びる。

    ・沼田市道の駅白沢の駐車場 0.52
    ・川場村川場スキー場前 0.48

     忘れてはならないのが、放射線量の高さは近い場所でも地形によって劇的に変わる可能性があることだ。

     川場スキー場へとつながる峠道の、S字カーブ。ちょうど雨が流れつきそうな場所を調べると、線量計が激しく鳴り、画面が真っ赤に染まった。

    2.27---。

     今回の調査のなかで最高の数値、まさにスーパーホットスポットだ。このように、ホットスポット周辺には必ずスーパースポットが隠されている。行政の定点観測では、そうした危険な場所はわからない。

     3月21日に発生した第4の大放出。葛飾や足立などの東京23区東部を汚染したのも、東葛と同じくこのルートだった。

    ・足立区役所前 0.45
    ・足立区ベルモント公園水飲み場付近 0.49

     都内では高い水準だがスーパーホットスポットではない。しかし地道に調べると、やはり見つかるのだ。

     区内でも人が集まる東武竹ノ塚駅前。近くの側溝で線量は0.69と跳ね上がった。のぞき込むと、汚泥が盛り上がって水が滞留している。こういうところは間違いなく線量が高い。

     そして、これまでも報じてきた文京区。週刊現代を発行する講談社は、同区の坂に囲まれた窪地に位置している。

    ・文京区講談社社屋裏の植え込み 0.34
    ・文京区講談社社屋裏高速道路下の側溝 0.42

     文京区のある母親は、千代田線千駄木駅近くで2.39のスーパーホットスポットを発見したと、ネット上で報告している。

     本誌記者が多くの時間を過ごす講談社周辺とて、汚染と無縁ではない。さらに新たな調査で、同じく都内の文教地区、目黒区にもホットスポットを見つけた。

     区内を南東方向に流れる目黒川。桜の季節は都内有数のお花見スポットとして賑わうこの川沿いの植え込みを調べると、0.45という場所があった。目黒駅から坂を下りきったところにある、目黒雅叙園前の側溝でも、0.30を測定。さらに、東大駒場キャンパスの、土の運動場脇の側溝でも、0.44というホットスポットを発見したのである。

     足立、葛飾、江戸川、台東、文京各区以外は、都内の線量はだいたい0.1~0.2の間で安定している。しかし徹底的に調べれば、都内のどこでも必ず0.3超のスポットが見つかる、というのが本誌の実感だ。

     汚染マップを作成した早川教授は、国や自治体の線量調査に対する姿勢に疑問を投げかける。

    「たとえば足立区。原発事故後にデータをずっと出していたが、すでに数値が上がり始めていた3月28日に、機器の故障を理由に発表をやめてしまった(5月11日に再開)。あれでは、数値が高いから隠したんだと思われても仕方がない(足立区は本誌の取材に「機器の故障で修理に出していた」と回答)。

     東京都の新宿モニタリングポストの数値も怪しいですね。個人レベルの調査ではなく、共産党の都議団がきちんとした機器で測った数値と比べても、半分くらいの低さです。数値が低く出るようなクセのある機械を使っているのか、何かからくりがあるはずです」

    本誌は今後も、放射能汚染の独自調査を続ける。なぜなら、政府は国民が放射能を恐れることに疲れ、現状を甘受する日を待っているからだ。思うツボにはまるわけにはいかない。




    テーマ: 社会問題

    ジャンル: ニュース

    空間放射線  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

    全国1000ヵ所の放射能測定 前編 

    もっと細かく全国1000ヵ所を独自調査
    列島縦断 放射能はこんなに出ている
    201年07月05日(火) 週刊現代

    ●流山に新たなホットスポットが
    ●都内の高線量地域
    ●徹底調査!名古屋、大阪はなぜ高いのか
    ●原発周辺地域は総じて高い
    ●東北の現実

    あなたの町の本当の線量は

    「柏市(千葉県)に住む者ですが、本当に避難したほうが良いのでしょうか?」

    「文京区(東京都)の幼稚園に子供を通わせる母親です。園長に頼んでも園庭の線量を測ってくれない。調べてくれませんか?」

    「軽井沢(長野県)のもっと具体的な測定値が知りたいです」

     本誌前号が発売されてからというもの、編集部に読者からの電話が殺到した。ごく一部は「なぜ危険を煽るんだ!」という抗議だったが、ほとんどの電話から「本当のことをもっと知りたい」という切実な思いが伝わってきた。

     それらの不安はすべて、政府・行政の無策、無責任が原因である。

     政府の掲げる「年間20ミリシーベルト、毎時3・8マイクロシーベルト」という被曝限度量がいかにバカげているか、中部大学の武田邦彦教授が語る。

    「ICRP(国際放射線防護委員会)が定めた年間1ミリシーベルトにしても、あまり言われていませんが、外部被曝と内部被曝を合計した数値です。国、各省庁が一致団結して、食物をきっちり検査する態勢を取っていれば、内部被曝はずいぶん減らせる。でも実情は、国はいま国民に積極的に放射性物質を含んだ食物を食べさせようとしているわけです。ですから、ある程度の内部被曝を計算せざるをえない。

     そうすると、毎時の限度量は3・8の20分の1、0・19でも、まだ多いということになる。様々な要因を勘案した上で、0・11マイクロシーベルト/時が、我々が浴びても安全だと言える基準だと私は提言しています」

     3・8マイクロシーベルト/時という数値の欺瞞については、自治体ですら認め始めている。6月22日、千葉県野田市は被曝限度を「年間1ミリシーベルト、毎時0・19マイクロシーベルト」と定めた。国の基準ではなく、ICRPの基準を独自に採用したのだ。

     前出の文京区に住む母親は本誌にこう語った。

    「野田市長の判断は素晴らしいと思う。3・8マイクロシーベルト/時の安全基準なんて、自分の子供には絶対に当てはめたくない。母親なら皆、思いは同じではないでしょうか」

     そもそも「低線量被曝なら人体に影響はない」という「安全デマ」を最初に流したのは、枝野幸男官房長官だった。福島第一原発から漏れた放射線の量を発表した後に、毎度、「ちなみにCTスキャン1回分の5分の1の量です」などとつけ加えていた。

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    日本大学専任講師の野口邦和氏(放射線防護学)がこう批判する。

    「医療被曝は専門知識を持った医師が、『被曝させて将来ガンになる確率が上がるデメリット』と、『目の前にある病気を治療するメリット』を天秤にかけ、メリットがデメリットを十分に上回ると判断して行われている。医療被曝と原発事故による被曝を比較することが、そもそもおかしいのです。なぜなら、事故による被曝はデメリットしかないからです。

     官房長官がああいうことを言ったため、患者が放射線を使用する検査を嫌がるケースも出て、医療現場に混乱が起きている。放射線防護学会のメーリングリストでは、『学会として抗議すべきではないか』という声が飛び交っています」

     その場しのぎの安全デマの集積により、もはや国民は政府の言うことを誰も信じなくなった。3・8マイクロシーベルト/時という被曝限度量を安心して受け入れる人はいない。

    0・85まで上がった

     すると、次に浮かんでくるのは、「果たして自分の住んでいる場所は大丈夫か」という心配である。3・8マイクロシーベルト/時を超える場所など、福島第一原発周辺以外には存在しない。しかし、0・19マイクロシーベルト/時、さらに武田教授の提唱する0・11マイクロシーベルト/時を超える場所は、日本全国に点在している。

     武田教授は本誌前号で、「0・6マイクロシーベルト/時を超えたら避難を考えたほうがいい」とも指摘した。さすがに多くはないが、その基準を超えている場所も、実際に存在する。

     福島市内で小学生を育てる主婦(38歳)も電話で本誌にこう訴えた。

    「できたら福島市内もきちんと調べてください。いま子供を持つ福島の主婦がいちばん欲しい物は、ガイガーカウンター(線量計)なんです。でもなかなか個人では手が出なくて。行政はアテにならないので、どなたかが調べてくださるのを待っています」

     こうした声も受け、本誌は前号に続いて放射線量の独自調査を行った。

     今回は、調査範囲を全国に拡げるとともに、各エリアをより細かく調べることに努めた。調査ポイントは全国1000ヵ所以上。これから2週にわたり、その結果を詳報していく。今号は前編として、500ヵ所の実測数値を表にしてすべて掲載した。そちらもご参照いただきたい。

     まずは前号で反響の大きかった千葉県流山市、柏市の高線量エリアを再検証する。県内の「東葛」と呼ばれる地域だ。

     流山市の総合運動公園内で、1・88マイクロシーベルト/時(以下、単位はすべて同じ)を計測したことは前号で報じた。安全基準の約10倍の線量だ(政府発表の基準値では2分の1、となるが)。

     今回はその場所からさらに足を延ばし、調査を進めた。市内の空間線量は常に0・3を超えている感覚で、かなり高い。前記の運動公園のように、放射性物質が集まるホットスポットとなればさらに数値が上がる。武田教授が提唱する避難基準「0・6」も簡単に超えてしまう。

    流山市には、大手ディベロッパーによる高層マンション建設など、劇的な開発が進んでいる場所がある。「流山おおたかの森駅」(つくばエクスプレス)の駅前だ。百貨店が入る複合ビルもあり、街全体がキレイに整備された印象がある。

     本誌記者が駅前広場に足を踏み入れると、平和な風景に似つかわしくない電子音が鳴り響いた。音の発信源は、記者がポケットに入れていた線量計だった。

     取り出して見ると、0・52。この線量計は数値が0・4前後に達すると画面に「HIGH(高い)」と表示され、警告音が鳴る。

     線量計を見つめる記者に気づき、幼児を連れた母親が不安そうに寄ってきて、

    「放射能ですか?」

     と尋ねる。やはり敏感になっているのだ。

     線量計は約15秒に一度、計測値を更新する(本誌は一ヵ所につき5~10回計測し、その平均値を取るようにしている)。ピッピッと音をたてる線量計のモニターを二人で見つめる。

     0・39、0・44、0・52、0・47・・・。

     ほとんどが0・4を超える数値で、その度に画面の背景が黄色くなり、「HIGH」の文字が出る。

    「・・・駅なのに、そんなに高いんですか。マンションを買ったばかりなのにショックです。何より、こんなに高いんだったら、子供を外で自由に遊ばせられませんね。主人に相談しても『気にするな』としか言ってくれなくて・・・」

     夫婦間の温度差―特に子供が小さい家庭で、これが問題になりつつある。働き盛りの男性は、自宅周辺の線量が多少高かったとしても、目をつぶって仕事を続ける。それは当たり前の態度かもしれない。

     しかし夫の出勤後、子供とともに家に残された妻には、言いようのない不安が襲ってくる。

     子供を外で遊ばせていいのだろうか、魚や野菜を食べさせていいのだろうか、水を飲ませていいのだろうか・・・。

     こういった母の不安を、まったく掬い上げられていないのが、政府のいい加減な対応なのである。

     流山おおたかの森駅前広場では、アスファルトの上1mで計測した空間線量は0・38。地表0mが0・63。さらに芝生に移動すると、空間線量が0・53、地表線量は0・85にまで上がった。いずれも、地表面は避難基準の0・6を超えている。

     もちろん、人間がその場所で寝ころんで一日過ごすわけではないので、その数値=いますぐ避難、という意味ではない。だが、「安全だ」と思い込んで暮らしていると、思わぬ健康被害を受ける恐れがあることは、間違いない。

    柏市と野田市の逆転現象

     流山市の北側に接する自治体が、国の方針を拒否して独自基準を決めた、野田市である。福島第一原発から放射性物質が流れてきたとすれば、北側の野田市がより高値だと予測できる。

    野田市に入り調査を開始した。ここで予測は裏切られる。市内を移動しながら線量計の数値を見ると、平均値は明らかに流山市より低い。だいたい0・15から0・2の間か。野田市駅前ロータリーを調べた。

    空間線量 0・15
    地表線量 0・24

     地表は少し高いが、空間線量は流山の約3分の1まで低下した。

     もう1ヵ所、ロータリー内の植え込みを調べた。

    空間線量 0・18
    地表線量 0・22

     同じ水準だ。

     放射能汚染の拡がりが同心円でないことはすでに知られているが、野田市と流山市のように、福島から直線上にある2点の線量が逆転するという現象もある。

     つまり、野田市は通らずに、流山市だけに放射性物質が辿り着いたルートが存在するということだ。表を見てもらえばわかるが、福島からの「風の通り道」に位置する栃木県宇都宮市の線量も低い。

     なぜこういう逆転現象が起きるのか。いくつかの仮説があるが、それについては、次号で詳しく検証していきたい。

     野田市から柏市へ。また線量が0・3を超える。やはり千葉県では、この両市がホットスポットとなっている。柏の葉公園で調べた数値(表参照)は、やはり高い。激しい電子音が鳴り続けるため、公園内にいる人々が何事かとこちらを見る。この公園は、もはや長時間くつろげる場所ではなくなっているのに、市民はそれを知らない。一刻も早く、行政が腰を上げなければならない。

     では次に、東京都内を前号より詳しく見ていこう。表の数値を見ると、葛飾、足立、北、荒川、江戸川、江東、台東、文京の各区が比較的高い傾向にある。

     千葉の東葛地区に近い葛飾区や足立区、江戸川区、それらに隣接する北区や荒川区の線量が高いことは、予想ができる。しかし、文京区が高いことについては、識者たちもはっきりした見解を述べられていない。

     理由はどうあれ、高いのは事実であり、文京区に住む母親たちの焦燥感は募っている。有名校が多く、子供の教育に熱心な文教地区だからなおさらだ。

     6月19日には、「放射能から子どもを守る文京ネットワーク」の第1回会合が開かれ、30名ほどの母親たちが参加した。参加者の一人がこう明かす。

    「うちの子供は区立保育園に通っていますが、園長先生はまったく私たちの不安に耳を傾けてくれない。『区役所の方針に従ってやっています』と繰り返すばかりで、区役所にきくと『国や東京都の方針に従っている』と言う。全体として保守的で、私たちとの意識の差が大き過ぎるんです」

    同ネットワークは署名を集め、7月には区役所に提出する予定だ。

     母親たちはインターネットで情報交換をすることが多いが、彼女らがいてもたってもいられなくなったのは、ネット上でこんな情報が流れたからだ。

    「文京区の道端で、2・39を計測」

     証拠として線量計の写真も添付してある。千代田線千駄木駅近く、急な坂を下りきった場所だという。

     2・39とは尋常ではない数値だ。本誌がこれまで測った中でも、最高値は流山の2・12だった。本誌が周辺を測ったところ、そこまで高水準の値は出てこなかった。しかし一度は計測されている以上、とんでもなく線量が高いホットスポットが潜んでいる可能性は否定できない。

     署名活動によって区役所の対応は変わるのか。文京区の母親たちの不安な日々は続く。

    事故がなくても漏れている

     次に本誌が着目したのは「原発周辺地域」の線量である。今回、次々に明らかになった国と電力会社のウソ。その最大のものが「原発はクリーン」だった。ひとたび事故を起こすとあれほどの放射性物質を垂れ流す原発が、平時にはクリーンということがあるのか。

     まずは静岡県御前崎市の浜岡原発に向かった。途中、横浜や逗子、熱海などで線量を測ったが目立った数値はなかった(表を参照)。静岡、菊川も異常なし。原発のお膝元、御前崎市役所に着いた。線量は0・17と低い。原発周辺も、高くても0・2前後だった。

     原発から約3km離れた民家の庭を測った。

    空間線量 0・18
    地表線量 0・15

     そこに住む住民が語る。

    「この数値が高いのか低いのか、正直よくわからない。福島から放射性物質が飛んできているという話もきくけど、それ以上に(浜岡原発の方向を指さし)あそこから漏れていないかが心配です。停止したってことは何か問題があったんじゃないのか。どれだけ安全と言われても信用できないし、いまはとにかく大地震が来ないことを祈るだけです」

     浜岡原発では、周辺地域との有意な差は見受けられなかった。

     しかし、表をよく見てほしい。福井県の原発銀座、島根県の島根原発、佐賀県の玄海原発では、いずれも少し高い値を示していることがわかるだろう。

    「当然のことです」と語るのは、元京都大学原子炉実験所講師の小林圭二氏だ。

    「端的に言うと、原発はたとえ事故がなくても、放射性物質を完全に外に出さないようにするのは不可能なんです。微量の放射能は日常的に出ています。原発には必ず高い煙突がありますが、あれは基本的に、煙ではなく放射性物質を出すためのものです」

    やはり高かった東海村

     停止している浜岡が低かった事実も、小林氏の証言を裏づけているのか。同氏が続ける。

    「日常的といっても、ずっと出ているわけではなく、バッチ式といって、ある程度溜まったら放出するということを繰り返しているのです。煙突を高くしているのも理由がある。低いと近隣の住民を直撃してしまうが、高いところから出すことで、地上に到達するまでに拡がって薄まるという考え方です」

     ここでも出てきた「拡散して薄まる」という論理。汚染水を海に垂れ流す時もそうだった。水俣病の時代から、国や国策企業の発想は変わっていない。毒物は薄く広く流す。今回、本誌が計測した値は、この国のそんな薄ら寒い正体を物語っている。

     もちろん、少し高いとはいえ、この程度の数値では住民の苦情に自治体が対応することはないだろう。

     しかし、原発でもここだけは別だった。茨城県の東海村である。

     東海村といえば、'99年に起きたJCO臨界事故で作業員2名が死亡したことが記憶に刻まれている。その時に公開された被曝者の無惨な映像が、我々のもつ放射能への恐怖の具体的なイメージを形成している。

     敷地入り口近くの公道に警備員が二人立っている。周囲には「立ち入ることを禁ず」の看板多数。公道から手を伸ばし、入り口付近を計測すると、いきなり線量計がけたたましいアラームを発した。

     0・80---。

    「DANGEROUS(危険)」という赤い文字とともに、信じられないほど高い数値が表示された。平均すると0・70。原発施設の他の場所も比較的高かったが、この入り口付近の数値だけは異常だ。余計なお世話かもしれないが、そこに防護服も着ず立ち続けている警備員たちの健康被害が心配になる。

     近隣住民はこう語る。

    「うーん、思ったより高いね。でも、こんなに近いんだから、気にしてたら生活はできない。もちろん事故は心配だけど、それも覚悟しているよ」

     今回の高線量と'99年の臨界事故に因果関係があるのか、手持ちの機器ではそこまで判別できなかった。だが、半減期が10年を超える放射性物質はざらにある。その可能性も否定はできないだろう。

     続いて本誌は、東海道線を下って愛知に入った。豊橋市、岡崎市、安城市、数値は安定しているようだ。トヨタ自動車のお膝元、豊田市に入る。空間線量は0・1台半ばと低い。記者が線量を測っていても、東京や千葉と違って気にとめる人はいない。危機感が薄いのだろう。

    しかし、名古屋市に入ると、少し数値が上がったように感じる。名古屋駅新幹線ホームが0・17。ナゴヤドーム前は0・19。中部電力本店前が0・21だった。

     名古屋を抜けて岐阜へ。恵那市に入ってアスファルトの路面を計測すると、最高値で0・39を計測し、名古屋エリアで初めて「HIGH」が表示された。

     続いて大阪に入る。全体的に、静岡や横浜と比べると少し高い印象を持つ。

     大阪城公園の天守閣前広場では、中国人観光客が集まっていた。観光ガイドが機関銃のような早口で中国語を叫んでいるが、その間隙をつくように線量計が音をたてた。

     数値は0・32。これは最高値で、平均するともう少し下がるが、高い水準であることに変わりはない。東京を敬遠した観光客が大阪に流れているが、大阪とて汚染と無縁ではない。

    梅田のビル街で0・34を計測

     外部被曝の場合、除染といって、水で洗い流すだけでも数値を下げることができる。逆に、空気や水が滞留するところは、放射性物質も溜まって線量が高くなる傾向がある。

     大阪のある街でゴミの山のなかに線量計を突っ込んでみた。数値がみるみる上がっていき、最高で0・35を記録した。

     このゴミはおそらく、原発事故当時からずっと放置されてきたのだろう。大阪府内の他の場所より明らかに高いということは、やはり空気が滞留する場所は危険なのだ。

     次に訪れたのは、大阪のシンボルタワー・通天閣がそびえる新世界。空間線量はそれほどでもないが、裏路地にひしめく民家の雨どいを測定すると、最高で0・32を計測した。

     環境NGOグリーンピースの核・原子力問題担当部長のヤン・ベラネク氏は本誌にこう語っていた。

    「汚染度が高いのは盛り土や枯れ葉の山、道路脇の草むらや側溝などです。そしてもっとも危険なのが雨どいの下。それが溝などにつながっていればいいが、地面に垂れ流しになっていると要注意です」

     やはり大阪でも、こうした場所は高い傾向がある。梅田のビル街で調査をしていた時のことだ。大阪駅北側にあるヨドバシカメラ前の空間線量は0・17程度だったのに、横断歩道を渡った向いのビル下の植え込みでは、0・34という数値が計測されている。

     このようなミニホットスポットは、福島から700km離れた大阪にも点在しているのである。橋下徹府知事が府庁移転を目論む大阪南港でも、0・2を超える数値が計測された。

     それにしても、千葉や東京東部の線量がおしなべて高いことは、福島第一原発からの距離を考えても理解はできる。しかし、名古屋や大阪の水準が静岡より高いのはなぜだろうか。

     近畿大学理工学部の山崎秀夫教授(環境解析学)がこう解説する。

    「日本の場合、地面からくる自然線量は標準で0・03~0・05だと言われています。外国に比べて低いのは、土壌に含まれるウランやトリウムなどの天然放射性元素の量が比較的少ないからです。

     ウランは火成岩である花崗岩のほうが濃度が高く、堆積岩のほうが低い。ですから火山灰と堆積岩でできている関東平野より、生駒山や六甲山など花崗岩でできた山のある大阪のほうが線量が高いんです。糸魚川から静岡に抜ける中央地溝帯の西と東では、岩石の構造がずいぶん違う。その境目より西が、東より少し高いと一般的には言われています。岐阜なども、ウランなどを豊富に含む花崗岩が多いので線量がやや高い傾向があります」

     岐阜の恵那市は有名な花崗岩の産地だ。先ほど線量が高かったことも、これで説明がつく。

    スーパーホットスポット

     もちろん、名古屋・大阪も福島第一原発から出た放射性物質の影響を受けないわけではない。佐賀の唐津市でセシウムが検出されたことからも、それは証明されている。

     ただ、山崎教授の言うように、西日本はもともと東京より線量が高いという事情がある。放射線量の高低については、そうした環境要因も含めて考慮する必要があるようだ。

     避難区域を除く東北被災地の線量はどうか。本誌は今回、三陸海岸沿いを走る国道45号線を北上し、宮城県石巻市から岩手県宮古市を調査した。震災直後は壊滅的な打撃を受けたこの道も、今は災害派遣の車両や仮設住宅、瓦礫などの運搬車両で混雑している。

     表を見てもらえばわかるが、宮城県の女川原発周辺で高くなり、気仙沼にホットスポットが見受けられるが、他は比較的低く安定している。陸前高田市で避難生活を送る男性が言う。

    「線量が低いってきいて安心したよ。目の前のことが大変だからあんまり話題にはならないけど、ウチのカミサンなんかも本当は心配してんだ。国の言うことは信用できないから、こうやって調べてもらえるのはありがたいよ」

     だがやはり、本誌がかねて指摘しているように、福島市内と郡山市内の数値は高い。福島市には地表線量7・74というスーパーホットスポットも存在した。

     そして今回、新たに判明したのが、両市に挟まれる位置にある二本松市の予想以上の高さだ。地表線量が3を超える場所がある。同市に住む60代女性が困惑を隠さずに言う。

    「やはり高いですか。二本松は当初避難民を受け入れていたせいで、線量が高いっていうイメージがないんです。しかも、福島市は少しずつ下がっているようだけど、二本松は全然下がらないから、いまとなっては福島市内より高い場所もある。すでに避難してしまった人もいるし、私も犬を抱っこして散歩している。犬を抱っこしてる人、二本松にはたくさんいますよ」


    二本松の現状を見ても、福島第一原発からは、いまも放射性物質が漏れ続けている疑いがある。日一日、刻一刻と、放射能汚染地域は変化し、しかも拡がり続けている。

     これからはなおさら、全国各地の放射線量をきちんと調べ、それを住民に周知していく必要が出てくるだろう。だが繰り返すが、政府はアテにならない。

     本誌は次号も引き続き、全国の放射能汚染、特に高線量地域を中心に、その実態をレポートしていく。

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    放射能ってこういうこと  

    放射能ってこういうこと…です。

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    放射能汚染地図  

    早川由紀夫先生による放射能汚染地図が更新されました。

    緑色のエリアも年間で2mSvを超えますので、色がついていないエリアでもひとつの目安である1mSvを超える場所がかなりあることに注意して下さい。

    実は関東全域がほぼ1mSvを超えるため、色付けがなされていないのではないかと推察します


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    余りにも深刻な福島 IRSN報告 

    福島原子力発電所事故から66日後の北西放射能降下区域住民の予測外部被曝線量評価
    2011年5月23日 放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)報告
    仮訳:真下 俊樹氏

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    真下 俊樹氏の翻訳に感謝します。

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